ビール

「来月から東京か。頑張れよ!」
「はいっ、がんばります!」
(でも、家はどうしよう…)


このコンテンツは、元ハウスメーカーで今不動産特化FPであるカルタが、マイホームに関する情報をわかりやすくお伝えすることを目的としています。
詳しくは運営ポリシーをご覧ください。


こんにちは!
ハウスメーカー、今不動産特化FPカルタです!


カルタ


突如やってくる県外への異動命令。

「家を買ったら異動させられる」というジンクスがある企業も多いんじゃないでしょうか?

ここで考えられるあなたの選択肢は3つ。

  1. マイホームは貸す!
  2. マイホームは売る!
  3. 単身赴任!

何が正解なのか…難しいところですね?


そこで今回は、実際に転勤になって家をでなければいけなくなった先輩方67人のアドバイスを集めました!

67人の内訳は次の通り。
円グラフ※ここでは「貸す」もしくは「売る」を選択した声をまとめています。

半分ずつ集めた訳ではないんですが、ぴったり半数…。
どれだけ悩ましい問題かがうかがえますね。

それでは、みんなの体験談もとに、あなたはどうするか考えてみましょう!

家を「貸す」ことを選んだ先輩からのアドバイス

笑顔の親子


神奈川県 R・Iさん

選びぬいた立地、考え抜いた内装や外観、せっかく自分たちのために建てた家を手放したくなくて「貸す」ことを選択しました。
いずれ戻ってくる可能性はあったし、長く住んできた町で、住環境も良かったので売るという選択肢はありませんでした。
戻って来た際には、クリーニングやメンテナンス等の費用がかかると思いますが、それらも家賃でまかなえそうですし、売らなくて良かったと思っています。


カルタ(チョキ)

こだわって建てたマイホームは、そう簡単に手放せないのが心情ですよね?またR・Iさんの言うように、貸している間に修繕費の積立をしておくのも大切なことです!



東京都 Y・Sさん

売却も考えましたが、3年後に帰って来ることがほぼ決まっていたので「貸す」方を選択しました。
注意して欲しいのは、貸すのにもお金がかかるということです。
固定資産税などの税金は今まで通り支払わないといけないですし、遠方に引っ越したので自分で管理するわけにもいかず、管理会社への委託費もかかります。
それらを見越して住宅ローンの返済額をペイできても、空き家になったら途端にマイナス。
3年という短い期間なので貸すことを選びましたが、もっと長いようなら売ることを選んでたと思います。


カルタ(う~ん)

確かに、空き家家賃下落住宅ローン金利の上昇などなど、「貸す」期間が長くなるほどリスクは高くなります。貸す期間がどのくらいになりそうかは、「貸す」と「売る」を選択する重要なポイントですね。




大阪府 M・Uさん

私は、主人の転勤を機に埼玉の家を「貸し」て、大阪に移り住みました。
それからもう10年以上経ちますが、正直なところ、まだ家が新しいうちに売っておけば良かったと後悔しています。
借りている住宅ローンの金利が2%台と高いのですが、今のような低金利のものに借り換えしたくても、「暮らしていないと住宅ローンは借りられない」と断られてしまいました。
今の借家人の方が、このまま家を買い取りたいと言ってくれていますが、築年数の古くなった今では住宅ローンの残高以上の売価は望めません。
そんなわけで今は身動きが取れない状態です。
実家が近いとか、退職後にシニアにとって暮らしやすい街だとか、そんな理由でもない限りは、あまり持ち続けることにこだわる必要はないと思います。


カルタ(びっくり)

現実的な話でした…。「売る」タイミングで決めるのも手ですね。転勤時の相場が良ければ、まだ家が新しいうちに「売る」のが正解かもしれません。人気地区で相場が下がりそうでなければ、まず「貸す」ことにして、今後どうするかじっくり考えるのもいいですね。



愛知県 N・Oさん

駅にやや近い一戸建てだったので、安定した家賃収入が得られると思い、「貸す」方を選びました。
実際に家賃収入を得てみると、「給与以外にも収入がある」というのはかなり心強いです。
毎年確定申告をしないといけないのは面倒ですが、僕としては貸す方をおすすめします。


カルタ(ガッツ)

家賃収入−必要経費=不動産所得となって、これが20万円を超える場合は、サラリーマンでも確定申告しないといけません。ちょっと面倒ですが、最近はネットで簡単に完了します!



福岡県 K・Kさん

私は「貸す」方を選びました。
主人の転勤で県外に引っ越すことになりましたが、築5年では売却する勇気がなかったからです。
不動産屋に相談したら、借り主は意外なくらいすぐ決まりました。
空き家のまま売れるのを気長に待つより良いと思います。
他の誰かが住むことに抵抗があるかもしれませんが、帰る場所・帰れる自分の家があると言うことは、案外心の支えになります。


カルタ(ボード)

「築浅だから、まだ売りたくない」という声は多かったです。ただ、築浅で住宅ローン返済中に貸す場合は注意が必要!住宅ローンはそこに住んでいることが条件なので、銀行から金利の高いフリーローンへの切り替えを迫られるかもしれません。あと住宅ローン控除も受けられなくなります!



家を「売る」ことを選んだ先輩からのアドバイス

シャボン玉


千葉県 S・Hさん

私は、和歌山から神奈川に転任になった際に、家を「売る」決断をしました。
貸すと管理が大変ですし、自分の家がどのように使われるのか不安だったからです。
同僚3人くらいに聞きましたが、貸して、きれいに住んでくれる人もいれば、猫を飼っていて部屋がひどいことになった人もいました。
長年経って、他人に家が荒らされていて、さらにリフォーム費用も払うなんて馬鹿らしいと思います。
結局、私は転任先で新居を購入しました。
和歌山の家を売っていないと新たに家は買えなかったので、これで良かったと思います。


カルタ(ガッツ)

銀行は家賃を「安定収入」とは見てくれないので、住宅ローンのダブルローンは難しい。新居を購入する可能性があるなら「売る」を選択した方が無難です!



京都府 E・Aさん

「売る」方を選びましたが、今になっては貸しておけば良かったと後悔しています。
立地の良いマンションだったのですが、売った時が底値だったようで、今はずいぶんと値上がりしています。
家もひとつの資産と考えて、売り時を考えないと損することになります。
立地によっては、多少古くなっても値くずれしないケースもあるので、数年貸して様子を見るというのもひとつの手段だと思います。


カルタ(ボード)

マイホームを「買う」ときには、買い時かどうかよく検討したんじゃないでしょうか?「売る」ときも同じということですね!



群馬県 N・Yさん

「売る」ことを選びました。
立地が田舎で、お世辞にも人気の地域とはいえず、借り手は見つからないだろうとという判断でした。
都心部であれば貸すことも選択肢としてアリだと思いますが、そうでもない郊外や田舎であれば早々に売ることをおすすめします。
売るのは結構勇気のいる決断だとは思いますが、賃貸にして管理やお金の面での気苦労が長期間続くよりも、きれいさっぱり売ってしまった方が後が楽です。


カルタ(チョキ)

さっきと全く逆の意見ですね。「貸す」場合は、最初の借り主が退去した後を考えてみましょう。需要の高い地域でなければ、新たな借り主を見つけるのに苦労するかもしれませんし、見つかっても家賃の下落幅が大きくなります。不動産が「負」動産になってしまうかもしれません。



神奈川県 S.Wさん

「売る」ことを選びました。
理由は主人の海外赴任が決まり、子供ふたりを連れてアメリカへついていくことにしたからです。
赴任期間が5~8年とアバウトな期間で、日本に戻る頃には小学生の子供たちも大きくなるので将来設計が掴めず、同じ町へ戻る保証もなかったので、気持ちに迷いはありませんでした。
赴任の辞令から渡航まで半年あり、その間に売却が決まってくれたので、海外赴任中に家のことを心配することもなく気楽でした。
築6年での売却となり、子供を産み育てた地域でしたので愛着はありましたが、赴任が5年もあれば自分の価値観や環境が変わっていたので、売却しておいて良かったです。


カルタ(びっくり)

5年経てば未練もなくなっている…。そんなものなのかもしれませんね。



まとめ

いかがだったでしょうか?

「貸す」を選んだ先輩、「売る」を選んだ先輩、それぞれに「なるほど」と思わされるものがありました。

集めたアドバイスの一部を紹介してきましたが、どんな声が多かったか次にまとめました。


「貸す」を選んだ先輩で多かった声


  • 老後に住む家があると安心できる
  • 不労所得を得られるのが良い
  • 築浅のマイホームを売りたくない
  • 実家の近くに買った家だから、いつか戻りたい
  • 住宅ローン残高以上の価格で売れなかったから仕方なかった



「売る」を選んだ先輩で多かった声


  • 転任先で新居を買いたい
  • 他人が長年住んだ家に暮らしたくない
  • 貸して固定資産税など税金を払い続けるのが嫌
  • 貸すと管理が大変。任せれば委託費用がかかる
  • 貸すと空き家・家賃下落などのリスクが怖い
  • 確定申告が面倒



特徴的だったのは、「貸す」を選んだ人は、「安定した住処が欲しい」・「築浅で売りたくない」のような気持ち面での声が多かったのに対し、「売る」を選んだ人は、「貸すのは管理が面倒」・「貸すのはリスクが高い」のように、計算的な声が多かったです。

あなたは、どちらにしますか?